施釉タイルの釉薬(表情)について/補修用タイルの豆知識⑦

補修用タイルの技術や豆知識

技術と分析と短納期で色を合わせる、補修・改修用タイル、リコートタイルのティーコアです。

今回は釉薬の種類について。施釉タイルの釉薬は大きくわけて下記の6種類くらい。特殊な窯変などもこの基礎釉をベースにして原料などを足したり引いたりしていろんな種類の釉薬をつくっています。

・アルミナマット(亜鉛2~5%)
アルミナの添加量(0%~10%)で透明釉のようなブライト(0%)からセミマットくらいまで調整が出来ます。ツルっとしてますが表面のキメがやや粗い。
アルミナの添加量があまり多いと面がぼこぼこになりやすくなる。マロン・マンガンピンク(赤紫・桃色)・きれいな緑は苦手。光沢の調整の幅が広いのが特徴。

・カオリンマット
光沢の調整幅は狭い。マット~セミマットくらい。ツルっとしていて表面のキメが細かい。マロン・マンガンピンク(赤紫・桃色)・きれいな緑は苦手。つや消しなのが特徴。

・タルクマット
光沢の調整幅は狭い。セミマットくらい。ツルっとしていて表面のキメが細かい。マロン・マンガンピンク(赤紫・桃色)・きれいな緑は苦手。面がきれいなのが特徴。

・バリウムマット
アルミナマットと同じくらいの光沢の調整幅があります。マロン(辰砂)やきれいな緑(ヒワ色)の発色が得意なのが特徴。

・ドロ釉(エンゴベ)
粘土に近い性質のマット。流動性がないので施釉したままの状態で焼きあがります。練りこみの顔料が使用できるのでいろんな色が出せるのが特徴。

・レンガ釉
レンガ色用の釉薬。顔料ではなく酸化鉄等を使用するため調整幅が狭い。

既存の施釉タイルが上記のどの種類の釉薬かを分析して、日々色を合わせています。
今回は釉薬の種類の紹介でした。

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